今日はゆるく巻かれたふわふわヘアが可愛く揺れる杏奈に、心の中で謝りながらもやっぱり本当のことは言えるハズもなく。
「ほら、わたしが七瀬先輩のせいで風紀が乱れてるなんて言ったから……」
不覚にも七瀬先輩の嘘に便乗するしかなかった。
「つまり、納得出来ない七瀬先輩からのお叱りを受けたって思っておけばいいの?」
「うんっ、そうそう……」
苦しくなったわたしは何度も相槌を打ってこの場をやり過ごすことに決めたんだけど。
「あっ……!」
誤魔化しながら階段の踊り場まで来ると杏奈がピタリと足を止めて、わたしも同時に零れ落ちそうになった声を呑み込んだ。



