「こんな形では、本当にダメだったら……、」
そうだよそうだよ夏目先生。
いくら先生が毎日教師らしからぬうなじを露にしたアップヘアと、タイトスカートに不釣り合いの純白の白衣を纏まった美人でも、生徒と特別な関係になるのはーーーと考えていたその時。
ーーーシャッ!
わたしの姿を隠しているはずのベッドのカーテンが開かれていく。
や………ヤバい、さすがにコレは。
「ちょっと、七瀬君!彼女はまだ寝て……」
「秋帆。オレね、我慢するのって嫌いなんだよ」
ーーードキッ
狸寝入りを決め込んだわたしの耳に降ってきたのは、何かを企むような意地悪な七瀬先輩の声。
……わたしの大嫌いな人の声。



