苦しい嘘までついてしまった。
本気で心配する杏奈に嘘をついてしまった罪悪感がじわじわと押し寄せて、耐えきれずについ顔を逸らして答えた。
「あっ……」
その先にーーわたし達の教室の前の廊下を歩く夏目先生が視界に入り込んで。
思わず声が漏れてしまった。
昨日、あの夏目先生が、七瀬先輩と……。
数秒ほど見つめていると大人の色気そのものしか持っていない夏目先生が、わたしへ振り向いた。
ヤバッ……!
今、み、見てたの、気づかれちゃった?
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