「まぁ、真面目な和藤さんらしいけどね?あの七瀬昴には、風紀委員会も相当、手を焼いてるみたいだったからさ」 「……う、うん」 黒くて短く整えられた髪をポリポリとかきながら、常磐君がそう答えて、胸を撫で下ろしているように見える。 「あんまり変な噂になると大変だよ?七瀬先輩は校内一の人気者なんだからね?もっー、心配するでしょ?」 杏奈は眉の間に皺を作って「ねっ?」と念を押すような口調で桜色の唇を尖らせた。 「わかってる。ほんとに、あの七瀬先輩とは……っ、何でもないんだよ……」