「返事は?」 「わたしも、す、好き……」 「誰が?」 「だ、だから、先輩の、こと……」 絶対、わかってるクセになんて意地悪なんですか……? 心の中で悲鳴をあげるわたしの髪に指を通す。 「“先輩”?違うだろう?」 七瀬先輩が口角を上げて聞き返す。 言い直しをさせられるわたしは、悔しいけれどすぐに七瀬先輩が何を求めてるかわかってしまう。 「すっ、昴……?」