「でも年が離れてるからって。田中が言い寄ってるだけなんじゃねぇかって周りに噂されて。んで、田中が自分とじゃ釣り合わないからって諦めた」
田中先生が身を引いた……。
言われてしまえば夏目先生のあの美貌だ、納得してしまう節もある。
例えるなら美女と野獣のように。
わたしには田中先生のように自分の容姿じゃ釣り合わないという気持ちがわかってしまう。
「だから秋帆はまだ田中が好きなんだよ」
夏目先生の悲恋が実る日が来たらいいのにと願わずにはいられない。
それに、今朝の終業式の時も二人してお互いに目を泳がせてたように思う。
ーーー“……でもね、私の方が彼に惚れてるのよ。立場とか取っ払ってね”



