「……わたしも、諦めたくない。もう、閉じ籠って逃げたくないから」 わたしの小さな世界を変えることは計り知れないほど難しいけれど、きっと大切なのは自分自身で伝える勇気。 伏せた視界の端っこで夏目先生が小さく笑ったのがわかる。 「きっと、閉じ籠っていたアナタを見つけてくれる人は、すぐそばにいるんじゃないかしら……」 意味深に呟いて、くるりと、背中を見せる。 そして歩き出した夏目先生は、今日も何よりも綺麗な花のような人だった。