【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて




「もう強がるなよ。言っただろ?」


「……っ」



ーーー“無理すんなよ。弱いクセに”


どうしてこんな時にその言葉を思い出してしまうんだろう。



「泣きたいなら泣いてもいんだよ。怖いならそう言って甘えろよ。下手くそ」



不器用な優しい言葉が鼓膜を揺るがす。


目の縁が瞬く間に熱くなって強張った頬の力が抜けていく。



「なんで、わたしが……っ、泣く理由なんか……」



喉が焼けるように熱くて、つっかえているものが深い海の底から押し寄せるみたいに溢れ出す。