杏奈のようにひたむきに津田先輩を想い続ける気持ちとか、夏目先生のように立場とか取っ払ってでも七瀬先輩を好きなことも。 「……わたしには、わかりません。アナタのように誰かを好きになったことなんて一度もないから」 意を決してそう繋いだ言葉とともに、ぽっかりと穴が開いた心に冷たい風が吹き抜ける。 結局は、恋なんて、わたしには夢物語だ。 あの夏空に見放された日から、わたしには恋なんてものは無縁で。