だったら何だって言うんですか……? 悪態ついた感情を抑えつけて見上げると、七瀬先輩の前髪がわたしのおでこに触れた。 「大真面目だ」 息を止めるくらいの七瀬先輩の切なげな瞳の中に、確実に動揺の色を見せるわたしの情けない顔が映りこんでいた。 「と、常磐君は……クラスメイトで。それにわたしは、恋なんてしたことないので、そんなこと聞かれても、困ります……」 耐えきれずにあからさまに目を伏せた。 「オレが知りてぇんだよ」 そんなこと言われたって本当にわからない。