その心地良さを噛み締めながら小刻みに揺れる視界には、タオルの合間から覗く七瀬先輩の口元が見える。
目を泳がせているわたしに七瀬先輩の声が降ってきた。
「常磐のこと好きなのか?」
突然、手の動きが止まると同時に七瀬先輩がさらりと問いかけてくる。
「……常磐君を?」
胸が早鐘を打ち付けるみたいに騒ぎ出す。
「いつも一緒にいんだろ?学級委員だって一年の頃から一緒みたいだし?」
「……そうですよ。でも……っ、だからって好きとか、そんな気持ちじゃ」
「へぇ。常磐には笑いかけるのに?」
「……何、わけのわからないこと」



