「ほら、もっとこっち来いって」 玄関に立ち尽くすわたしの頭に乗せられたのは、洗い立てかと思うくらいにふかふかのタオルだった。 「自分で、やりますから……」 「すぐ終わるんだからじっとしてろよ」 白くて柔らかいタオルが唇を尖らせるわたしを優しく包み込む。 柔軟剤のいい香りにくらくらしてしまいそう。 わたしは、七瀬先輩ほど濡れているわけじゃないのに。 文句を零しながらもタオル越しに伝わる大きな手の感触に、本当はすごくドキドキしていた。