ぐんぐん上がるエレベーターと一緒に心拍数も上昇していく。
扉が開いて降りると調度このマンションの真ん中である、“501”と記された白いドアの前まで連れてこられた。
わたしの手から離れた七瀬先輩の温度がするりと消え入る。
「緊張しすぎだろ、お前」
「……当たり前です。男の人の家に来るなんて、初めてですから」
こんな台詞を自分で言っておきながら顔が途端に火照ってしまう。
「いつまで突っ立ってんだ?入れよ」
涼しげな微笑を見せる七瀬先輩はドアの鍵の開けてそう言った。
ドキドキしてる……なんて、わたしはきっとどうかしてるんだ。
おずおずと玄関の中まで踏み入れるとパタンッと背後のドアが閉まり、喉を鳴らした。



