「七瀬先輩、言ってたよ?八重のこと、“弱いクセに強がるから放っておけない。目が離せないんだ”って……」



ほろ苦い想いにたちまち襲われる。


そんなことを言ってたなんて知る由もなくて。


ーーー“無理すんなよ。弱いクセに”


不意に蘇る七瀬先輩の言葉に胸の奥が焼けるように熱くなった。


そうやっていつだってわたしを揺さぶってくる。