「でもオレ、どうしても夏目先生が泣いてるのなんて見てられなくて。それで一年前のあの日……」 「一年前の、あの日……?」 微かに震える唇でそう繰り返すと、常磐君の力ない瞳がわたしを見据え、その瞬間。 ーーードタドタッ! 「やっ、八重っーーー!!」 わたしの名前を叫びながら杏奈が嵐の如く教室に飛び込んできた。 「どっ、どうしたの、杏奈……?」 息を切らした杏奈は二つに結んだ髪を可愛く揺らしながらわたしに抱きついた。 何故か今日は放課後の訪問者が多いと思うのはわたしだけだろうか。