「……どうしてわたしがアナタと、夏休みまでの日々を一緒にいなきゃいけないんですか……?」
長い夏休みまであと20日以上もあるのに。
暑さよりも悪魔との途方もない日々を考えるだけで頭がクラクラしてしまう。
そんなの冗談じゃない……。
「何?ダメなの?」
「ダメって……」
「お前さぁ、自分に拒否権あるとでも思ってんのか?」
首を斜めに傾けてフッと息を漏らして問いかける仕草は、呆れているとしか思えない態度。
「なんでわたしなんかが……それにっ!アナタなら周りに、いつも綺麗な、可愛い女の子でいっぱいじゃないですかっ……」