「……杏奈。そんなの、男が最低なんだってわたしは思うよ」 どれだけ杏奈が傷ついただろう。 ーーー“始まる前から決まってるんだ……” 悲しくそう言っていた杏奈。 きっと癒えない傷を負ったからこそ恋をすることに臆病になったんだろう。 「ん……、でもあたしは、見てるだけでいいの」 「……っ、なんで?それは、怖いから?」 躊躇しながらも訪ねるわたしに杏奈は淡く笑って頷いた。