ものすごく消えてしまいたいくらいの衝動に駆られたけど、まさかわたしと七瀬先輩が関わってるなんて端からみればわからないこと。 だから、わたしは少しでも七瀬先輩を見ないように意識を集中させる。 近づく距離にドキドキうるさい鼓動が煩わしい。 すれ違う、その一瞬……。 わたしの手にそっと触れる、七瀬先輩の骨ばった指が絡む。 ーーードキッ 周りに見えるか見えないかのきわどい形で、七瀬先輩はわたしの耳元にそっと唇を寄せる。 「八重。放課後、保健室で待ってる」 吐息混じりの低い声でそう囁いた。