「……っ。七瀬君なんて、もういい!」
グスッと涙を流した女の子が顔を真っ赤にして図書室を飛び出していった。
す、スゴイものを見てしまった……。
平凡であり地味であり真面目に分類されているわたしからしたら、他人の告白現場なんて衝撃だ。
それにあんなの本当に悪魔としか思えない。
間違っても触れたりでもしたら冷たさしか感じないであろう七瀬先輩の瞳。
そして七瀬先輩の言葉は、夏目先生を想ってのことなんだとわたしは一人解釈する。
ーーードザッ
食い入るように見ていたわたしの手から分厚い生物の本が滑り落ちた。
や、ヤバっ……。



