「ちゃんと答えればいいんですよね……っ!?あ、アナタがっ、夏目先生をおそらく抱き締めようとしてたことも。会話の流れ的に、わたしには……っ、特別な仲みたいに聞こえましたけど?」
「特別な仲?なんだよ、ソレ」
「とぼけちゃって。ご安心を。わたしは誰にも言いふらしたりしませんから」
コレでご納得頂けましたか、美しい悪魔さん、と心の中で毒づいた。
そんな心情が顔に出ていたのか知らないけど、腕を組んだ七瀬先輩は半分呆れ顔でフッと笑みを零した。
そんなにおかしいことでも言いましたか?
「なるほど。オレの秘密を握ったわけだ?」
「まぁ、そうですね」
無愛想に、棒読みで短く答えた。
わかったのなら早くベッドから立ち上がって回れ右、保健室を出てってわたしを解放してもらえませんか?



