息を切らして現れたクラスメイトの常磐君の呼び声だった。
さっき別れたばかりの常磐君だと認識するまでに数秒はかかったと思う。
『と……きわ君?』
『ど、どうしたの?なんでこんなところに……?あれ?わ、和藤さん、泣いてる……!?』
まさか、見られてた……?
質問されたわたしはまだ一向に治まらない震えに逆らって、アスファルトに転がる引きちぎられたリボンを力任せに拾い上げた。
『ねぇ、どうしたの?何か、あったの………?』
『いや……な、何も……』
わたしはフルフルと何度も首を振って否定した。
太陽を背に顔を覗き込むようにする常磐君に、さっきの男のねっとりとした声がフラッシュバックする。



