制服越しに伝わる嫌な汗が背中に伝って、定まらない視線をどこに向けたらいいのかわからずにいた。
一年前の……その出来事を知ってるって初めて七瀬先輩に言われたのも保健室だった。
ーーー“一年前の終業式、って言えばわかるか?”
そう言い当てた七瀬先輩にわたしがどうして知ってるか尋ねても、あっさりと誤魔化された。
「……どうして、なんで、アナタが」
またはぐらかされるかもしれない。
だけど、震える唇をついて出た声に知りたかったのは事実で。
だってあの時、あの場所に“七瀬先輩は”いなかったから。
「お前、夏が怖いんだろ?」
その一言を放った七瀬先輩の真っ直ぐな瞳に捉えられて、わたしは息をすることも出来なかった。
ーーー夏空の下の絶望が鮮明に蘇る。



