「…前園、先輩」 彼は私よりひとつ年上の2年生。 体育祭の実行委員会が一緒になって以来、会えば言葉を交わすくらいには仲良くなった。 なかなか起きない彼の寝顔に、目を細める。 私のこと好きに、なってくれたらいいのに。 目を開けたらその瞳に、私だけ映してくれたらいいのに。 …なんて。