蝶々、とまって。






どういう、意味ー…?

優しくて魅惑的なの瞳を見つめ返せば。




「沙良ちゃんが俺のこと好きになればいいなって、思ったんだよ」




ねえ、ねえ、それって。





「先に好きになったのは、俺の方ってこと」






「前園、せんぱ…」





そんな甘い言葉を囁くから、私はもう彼から逃げられるはずもない。






「俺の花になってよ、沙良ちゃん」




「……どこにも、飛んで行かないでください」




私が蜜をあげるから。

だから、他の女の子のところになんか行かないで。

ひらひら飛んで行かないで。