あたしは、壊れた人形のように首を回して帝王と囁かれる轟先輩を見る。



「うるせぇ女」



棘のある声でそう吐き出すと女の子達は青ざめて光よりも速く消えていった。



待って……っ、あたしも、置いてかないで……!



心の中でかかげた救いを求める手も虚しく行き場をなくす。



「女の声は頭に響く」



凛々しい眉を寄せてあたしを視界の隅に置く。



あたしの顔も、きっと生きてることを感じさせないほど青ざめてると思う。



「麻白」


「……はい」