「私、この辺の高校に男友達がいるんだけど。聞いたら、麻白さんのことはよく覚えてたよ?幼馴染みのイケメンにフラれてから、学校来れなくなった太ったヤツがいたって……」
ふふっ……と。
弾む御木本さんの声に、同調する女子達の嫌な笑い声が響く。
「痩せたくてグラウンドを走ったりしてたんでしょ?ダイエットのつもりだったみたいだけど……痩せれなかったみたいだね?」
心臓を鷲掴みにされたように苦しくなる。
御木本さんの言う通り……。
あたしは自分を知る人がいる地元を飛び出してしまえば、誰も当時を知る人はいないって、新しい自分になれると夢を見ていたから。
………だけど。
弱い自分を隠した、ただの勘違いだった。



