昼下がりの公園は物静かだった。 近くにあるシュガーマカロンから、溶けたショコラのような糖度の低い香りが風に乗って流れてくる。 ポケットに突っ込んだ携帯が何度も短く震えていて、開けば莉子から鬼のようなラインが送られている。 “どうしたの!?学校来ないの?” “おーい!早く来ないと期間限定幻のプリン(大)食べちゃうから!” くまがウサギの耳をつかんで持ち上げてるスタンプとかが大量に着ている。 莉子なりの心配の気持ちは嬉しくてもなかなか返信出来ないでいた。