「醜悪な存在はね、玲央君の周りをうろうろしないでほしいんだけど……私どうしたらいい?」


「……っ、」


「校舎も同じになったし、せっかくだから、プリンス同盟のみんなに教えてあげようかなぁ?」


「っ、どうしてそんなこと……っ、やめてよ……!」



なんで……?


あたし、御木本さんに恨みを買うようなことをした覚えなんてない。


ようやく、新しい環境にも慣れて、やっと立ち直れたのに。



「だって、もう嫌いなんだから……そんな幼馴染みは、いらないでしょ?」



それを否定する勇気が出せたなら、きっとあの頃だって、今とは違う未来になっていたかもしれない。