憂鬱な気持ちのまま学校から帰ってきたあたしは、部屋の中へ入って直ぐ様ベッドへ雪崩れるように身体を沈める。 はあ……。 学校へ行く度にあんな風に囁かれたり睨まれたり笑われたり。 もう、またあんなことになるのは嫌だ。 ーーーピンポーン え……っ、誰だろう? あたしの部屋の呼び鈴を鳴らすのなんてお姉ちゃんか莉子、くらいしかいないのに。 もしかして……。 ついに待機場所が活用される日がきたのかもしれない、と思ったら能面のような御木本さんの顔が浮かんだ。 怯えながらそっと玄関を開ければーー。