それもそのハズ。 色めきだった声と対照的に“幼馴染み”……という存在かつ、体育祭の借り者競走の一件もあって、あたしへ火の粉が降りかかっていたから。 「紙になんて書いてあったと思う?」 「あー、ね。空気と同じ存在を借りてきましょう、とか?」 ーーーあはははははは。ウケる! 「……っ」 前に比べてより一層雰囲気が変わっている。 針の塊みたいな笑い声、粘ついた視線。 また、だ。 あの頃と同じような気持ちに胸が痛みを覚える。