ーーー“空から降ってくんだよ、アイツは” それはきっと、目を逸らしたくなるほどの芯の強い瞳の女の子。 「……諦めたら負けだってわたしに教えてくれたのは、轟先輩だったのに……っ、だから、辛くても諦めることだけはしてほしくなかった……」 諦めることでしか自分を保てなかったのかもしれない。 弱さだって理解していても苦しいから逃げてしまいたくなる気持ちは、同じにするなんて烏滸がましいけれど、過去のあたしにもあったから。 ……でも、莉子。