「あーっ、憎たらしい!四ノ宮の紙……絶対奪ってやるわ!」


「奪うって……紙のお題くらい、もう……」


「何言ってんのよ!それにあれはクラスの実行委員が回収すんのよ!来年の体育祭の参考にね。正当な理由とやらを暴いてやるわ!」



お、恐るべし……。

怒り炸裂の莉子のあとを追うように、クラスの招集場所へたどり着くと列の中へと並んだ。



「向き合おうとしてるなんてわたしの勘違いだった。あんなヤツ……っ、きっと何一つ変わってないよ!」



スタート地点が近づく中でまだ怒りが収まらない莉子は「不幸の手紙を送りつけてやるわ!」なんて……子供みたいなことをぶつぶつ言っていた。