「莉子は部活だけど、どうしたの?」


「……ん。あのね?今日は、玲央君……ピンチヒッターの日なの」


「そ、そうなんだ……」



はぁ……。

心の底から、深い溜め息が自然と零れていく。


どういう理由か知らないけど、シュガーマカロンのピンチヒッターの玲央。


未だにその謎は解けてない。


けど、正面から聞く勇気を今のあたしは持ち合わせていなかった。



「私、玲央君に渡したいものがあったんだけど、お家に行ってもいないでしょう?」


「っ、シュガーマカロンに行けば……っ、会えるんじゃないかな……?」



いやいやいや………。


そんなこと、御木本さんならわかってるでしょって思ってしまうけど、まさか口には出せず。