う、う、嘘…………。
目に映る光景に、飛び出すようにかけ足で部屋まで走れば。
「遅い」
……と。
部屋のドアの前で座り込むのは、茜色を背にした一匹狼……。
「轟先輩……!?」
「そんな驚くことねぇだろ?捕って食ったりはしない」
相変わらず物騒なことをさらりと口にするもんだから、一瞬背中がひんやりした。
ましてや、帝王と囁かれる轟先輩が言うとちっとも冗談に聞こえないんですが……。
「忘れもんだ」
「えっ……?」
おもむろに立ち上がると、着崩した制服のポケットから何かを取り出して渡してくる。
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