「ふーん。お前って、嫌なことはすぐ忘れる習性でもあるわけ?」 とことん涼しい顔をして嫌味をたっぷりと含む。 周りの女子達が“二人って知り合いなの?”なんて、ヒソヒソ話してる声が聞こえてくる。 「……っ、さっきからお前お前って!」 さすがにムカつく……! コイツと知り合いなんて思われたくないし、あたしの存在に気づいてほしくはない。 「お前、三葉だろ?」 けど……そんなあたしの願いは無惨にも消えていく。