「ふぅん………」



莉子に全てを説明し終えると息切れが半端ない。



「わ、わかってくれた、莉子……?」


「まあね。帝王も、落ちぶれたもんだわ……」



莉子の怒りの矛先はなぜか轟先輩へ向けられているように感じる。


り、莉子……?


全て自供したというのに莉子のむすくれた表情は変わらないままだった。



「こないだは大丈夫だった?麻白さん」



うん、大丈夫だった……、なんてことがある訳ないでしょ。


振り返れば噂を知る容疑者の一人、ではなく。



「御木本さん……あの、この噂は……」