弾けるように見上げれば、轟先輩の率直な視線は逸らされることなく向かってくる。



「目ん玉ついてんのか、その男」


「っ、め、目ん玉……?」


「俺が大口叩けることじゃないが、アンタの何を見てきた。アンタの、変わろうとする姿をなぜ見届けてやらなかったのか理解出来ない」


「……っ、轟先輩」


「わかりたくもないけどな。万が一その男が現れたら、空まで飛ばしてやろうか」



息を漏らすように冷たい笑みを口元で広げる。