「だって……」



通り過がりの女の子達のド厳しい視線の数だけ、あたしの胸はキリキリと音をたてた。


針みたいに、グサッと刺さる言葉を吐き捨てる女の子も中にはいて……。



「三葉っ、いちいち気にしなくていんだからね!?何も悪いことなんてしてないんだからさ!」


「……でも、あたしは、出来るだけ平和に過ごしたいのに……」



莉子の励ましはありがたいけど、それを求めて地元から離れた高校を受験したんだから。


また、どこにいても呪縛のように罵倒される日々は二度と味わいたくない。