「あった……。」

掲示板と、たくさんの人だかりを目の前に小声で呟いた。


「あった!?あたしもッ!」

あたしの小さな声を聞き逃さずに嬉しそうに喜ぶ実咲。


学校に来るまでは、あたしと、一言も話さなかったのに。


さっきとは別人のように騒いでいる。

そんな実咲を見ていると、緊張も解けていって、一緒に笑い合った。


実咲とは小学校からの幼なじみで親友。

あたしのことを、いつも見守ってくれてるんだ。




【受験番号 115番】。


その番号を見付けた瞬間、あたしと実咲は 一緒に喜び合った─。