3階に差し掛かり、ようやく、1年間過ごすクラスが見えてきた。


1‐Dと書かれたクラスに
中央階段から走ってきた俺らは、ラストスパートをかける。


ギリギリセーフかと思えば……
いきなり横から姿を現した女の子に勢いよくぶつかってしまった。


「苺、大丈夫!?」


その瞬間、先に入った女の子が俺がぶつかってしまった彼女─苺に声をかけている。


「──わりぃ。大丈夫?」


俺は、尻餅をついている団子ヘアーの苺に声をかけて手を差し伸べた。