毎日アナタの横顔を見てたわ
気付かない訳ないのよ


その目が誰を見てるのか


ナゼ飛び立ってしまわないの
ナゼ私を捨ててしまわないの


はき違えた優しさは
私を闇へと沈めるだけ

たとえ手を伸ばせば届く場所に居たって
掴めない心に意味はないの

それは幻とおんなじよ


深まる私の闇は
ただアナタが眩し過ぎて
輪郭すらも見えなくさせる


黒に染まった私の
かすかなぬくもりだけを
慣れた身体と抱かないで


そこに心はないのでしょ




それならいっそ
『サヨナラ』を云わせてあげる


全てに平等な
『サヨナラ』を……




さぁ、いってしまえばいい




私の身体に種を残して


大事に育てて咲く花は
誰にも見えやしないから

私だけのものでしょう







【#421  花と種】