君の瞳に映りたくて。




それから数分でベッドへ戻り、私たちは寝るために横になった。


「サッカー部のマネージャーって、深田さんだけ?」


「うん。そうだよ。
なんかお兄さんがサッカーやってて、小学生の頃からマネージャーみたいな仕事させられてたんだって。
ボール磨いたり、飲み物の用意したり、洗濯したり。
だから中学の頃からマネージャーやってるよ。」


「中学一緒?」


「小学校から一緒。
だから小学生の頃から俺もお世話になってるかな。」


「ふーん、そうなんだ。」


本当にサッカーが好きなんだろうなぁ…。
中学の時は春翔と一緒に全国まで行ったんだろうな…


「あんな仕事のできるマネージャーってあんまいないと思うんだよね。
すげー気が利くし、こっちが言わなくても先に察してやってくれてたりさ。
夏とか誰よりも早く来て水まいてくれるから砂ぼこりたたなくてすむし。
だから、深田のために勝ちたいって思ってるやつ、結構いると思う。」


「…へぇ、そうなんだ。」


じゃあ春翔もそうなのかな……


「舞桜にもさ、榑林がいるからいいよな。
専属みたいでさ。
舞桜が走ろうとすればすぐ榑林が走ってくるじゃん?
そういうのいいよな。」


「……でも、私は全然美乃里のために勝とうなんて思ってないよ。
私はいつだって自分のためだけに勝ってて……
誰かのために、なんて思えてない。」


「別にいいじゃん、それで。
榑林も、別にそんなつもりじゃないだろうし。
やっぱ自分自身が好きで、支えになりたいって思ってるからこそマネージャーって出来るんじゃね?
勝ったら嬉しいし、負けたら悔しい。
選手とはまた違った感情なんじゃないかな。
俺にもよくわかんないけどさ。

舞桜が勝てば喜んでくれる人がいる
たったそれだけのことじゃん?」


「……そうだね。
なんか疲れちゃったからもう寝よっかな。」


「ん、おやすみ。」


「おやすみ。」


私は春翔の方を向き、春翔の手を握ったまま眠りについた。