飛行船に乗って、町の上を飛ぶ。私は時々景色を見ていた。
大きなビルが見えてきた。乗ってから三時間後に到着した。

「晶、どうだ」

「ちょっと警備が厳しくなったようだ。レーダーとかもある」

晶という人と、もう一人女の子がいた。

「この子は羅雪だ」

「よろしくお願いします……」

女の子はじーと見てくる。やめて、見ないで。

「俺は日比谷 晶。よろしく!」

「わ……私は多景屋 真貴。よろしく」

自己紹介した後、真貴ちゃんはふいっと目を逸らす。
何だったんだろう……?

「う、明瑠が来た……」

森田さんが少し離れた場所に移動する。

「あっ見たことない子がいる!私は鈴鹿 明瑠。よろしくね!」

「私は荻原 鈴果です。掃除が好きです。よろしくお願いします」

鈴鹿さんは背が少し低くて可愛い女の子、荻原さんは真面目そうな子だ。

「花彩 水帆です。頑張ります」

「果島 雫です」

花彩さんは落ち着いていて、果島さんは優しそうだ。

「えっ遅かった!?すみませーん!」

「いや、全然遅くないから。ちょっと声小さめで……」

日比谷さんが走って来た女の子に言った。

「私、犬養 優里香です」

犬養さんはハキハキと話し、何故か猫缶を持っている。

「新井 洋だ。そしてタマだ」

「うにゃー」

タマちゃんも挨拶する。

「多分全員そろったな。じゃあ隊長を呼ぼう」

日比谷さんが呼びに行こうとすると、隊長らしき人が現れた。こっちに向かって歩いてくる。

「怜は来ないからこれで全員だ」

「やっぱり来ないんですね……」

何か事情があったのかな?政府と戦うのに一人いなくて大丈夫なのかな?

「出発するぞ。まずは前のビルに侵入する」

とうとう始まった。ビルに侵入とか絶対危険だ。なんかすごい!

二列に並んで、前にいる隊長と新井さんが警備員を倒す。そして、私たちは一気に中に入るという。
失敗するわけにはいかない。覚悟を決めて、行く!