サッカー場に……いた? 「いつ?」 「さぁな……少なくともあれは見たぜ?倉野がこうやって……」 次の瞬間!! 私の体は一気に引き寄せられて、沢井の胸のなかにすっぽりと収まる。 「こうしてる所、はね」 見られた…… 胸に……心臓に、まるで細い剣を突き立てられたように、ちくりとした刺すような痛み。 私は、そのまま固まってしまい その手を振りほどく事が出来なかった。