「へぇ……」 じわりじわりと肩を掴んだ手に力が込められるのが分かる。 制服の生地が傷みそうなぐらい強い、その細い体のどこにあったのかと思うぐらいの力。 「離して?」 「やだね」 どうして?? 泣きそうな表情になる私の耳に聞こえたのは……酷く冷酷な声で 「本当に気付かなかったの?俺がサッカー場にいたって」