一番最後に亮先輩から強くぎゅっと抱き締められた後、私の一日が終わる。 陽はとっくに沈み、最初は怖かった暗い夜道を自転車で帰る事にも、今ではすっかり慣れたし。 「じゃあまた明日!!」 自転車置き場でガチャガチャと鍵を外していると…… 不意に、突然現れた手に肩を掴まれた。 「きゃあっ!!!」 そのまま自転車は大きな音を立てて倒れ、私を掴んで離さない手の主の顔が街灯に晒されて……