「もういいよ、気のせいだと思う。ありがと♪」
若干不服そうに眉をしかめる梓を止めると、二人並んで歩き出す。
「げっ!!何これ?部活案内って……」
彼女の手元にあるのは薄っぺらい、今日のスケジュールが記されたプリント。
脇から背伸びして覗いてみると……確かにそこには《部活案内》の文字。
「しかも……3時間もやるんだね?」
「んだよ、部活なんてとっくに決めてるから帰らせろーーー!!!」
隣で吠える梓に、苦笑いの私。
運動が得意な訳じゃない。
かといって趣味がある訳じゃない帰宅部志望の私には……全く関係ない出来事だって思ってたんだ。



