「ひゃあっ!!」 「奈々子ちゃん??」 ぼんやりしていた私を現実に引き戻したのは大きな声。 そこには、しなしなと力が抜けて倒れそうになる愛らしいメガネっ子の姿。 「ゴメンね、まさかそんなイベントがあると思わなくってびっくりして……」 プリントを手に現実味が増したのか、合宿の事を想像したら急にフラついてしまったらしい。 「奈々子ちゃん……毅先輩の事そんなに??」 少し遠慮しながら聞いた私に話してくれた内容は、一途な2年間の片想い。