東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット




「セーフっ!!!」



教室の後ろの扉を豪快に開けると、大きな声でさっきの女の子が入ってきた。



そして、きょろきょろと黒板を確認すると、細い足をせかせかと動かしてまっすぐに私の方へと向かってくる。



そのまま隣の椅子を引くと



「あ、お隣さん?私、南城 梓。ヨロシクっ!!」



あまりの元気いっぱいさに、思わず一瞬呆けたものの……



「倉野 綾だよ。さっき凄い勢いで走ってたよね?」



思わず笑いながら校庭を指差した私に……見てたの?と彼女はちょっと照れながら頭を掻いた。