扉の向こうは、また扉だった。 重そうな扉と扉の間に一脚のパイプ椅子が置かれていて、小さな男の子が一人座っている。 まだ中学生のようにも見えるから……きっと同い年なんだろう。 「お帰りなさいっ!!キャプテン。えっとその子は……」 「1年の倉田綾ちゃん。俺がマスコットにスカウトしたから頼むな」 「はいっ!!よろしくお願いします!!」 キラキラとした瞳で握手を求められても…… マスコットって一体何???